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プロユースを意識したRAID機能もついた1テラバイトのLANDISK

レポーター・永島智二

HDL-GT


 パソコンのデータというものは、増えることは有っても、決して減ることはありません。手持ちデータの総量は、これからも日々増え続けてゆきます。はじめの内は、データが増えるに従い外部にハードディスクを増設して済ませることも出来ますが、外部ストレージが複数台あったり、1人で複数台のパソコンを使用している場合、データの保管は計画的に行わないと大変です。どこかに保管したはずのデータが、いくら探しても見つからないという悲惨なことにもなりかねません。

 一方、ハードディスクは使っていると、いつかは必ず壊れてしまいます。貴重なデータは光学メディアに書き込んだり、2重にバックアップを取ったりと気を配っておく必要があります。ハードディスク単体の容量が大きいだけに、故障した場合の被害も甚大になってしまいます。

 こんなときこそ、データを集中して保管することが出来、データ保護機能を持ったストレージが役に立ちます。

 今回、編集部よりアイ・オー・データ機器のネットワーク接続型ストレージ、LANDISK Tera HDL-GT1.0をお借りしたので、ざっと使用感をお伝えします。

●仕様について

 HDL-GT1.0は250ギガの3.5インチハードディスクのカートリッジを4台搭載しており、総容量が1テラバイトになります。この4台のハードディスクは、設定により4通りの方法で利用できます。

・ストライピングモード(RAID 0)
 ディスク4台でストライプセットを構成するもので、すべてのハードディスクをまとめて、1台の1テラバイトのディスクとして使うことが出来ます。ただし、データの保護機能は無く、1台のハードディスクが故障しただけで、データ全体がアクセス不能になってしまうため、お勧め出来る使い方ではありません。

・ミラーストライピングモード(RAID 1+0)
 2台のドライブをストライプセットとしてペアにし、さらにそれぞれのドライブがミラーリングによって2重化されるため、4通りの中では一番安全性が高いのですが、使用可能な容量が500ギガバイトになってしまいます。

・RAID 5モード
 4台のディスクを使ってRAID 5を構成するモード。容量は750ギガバイトとなりますが、1台のディスクが故障しても安全にデータにアクセスできます。

・RAID 5+FAT/NTFSモード
 表記はわかりにくいかも知れませんが、要するに3台のドライブでRAID 5を構成し、残り1台はリムーバブルカートリッジとして自由に抜き差しして使えるモード。データ保護機能の有る500ギガのストレージと250ギガのカートリッジを組み合わせた形になります。

 その他、ネットワークインタフェースはギガビットイーサネット。外部にディスクを接続可能なeSATA 2ポート、USB 2ポート。USBに接続されたメディアのデータを自動でコピーする機能。セルフバックアップ機能、USBプリントサーバー機能、DLNAサーバー機能、FTPサーバー機能など、ネットワーク接続型ストレージとして考えられる、ありとあらゆる機能を持っているといって良いでしょう。


HDL-GT

●動作させてみる

 HDL-GTは出荷時にRAID 5モードとして設定されており、DHCPに対応しているため、電源ケーブルとイーサネットケーブルを接続して電源を入れるだけで使用可能になります。

 動作時の消費電力は約60W(注)で、一般的なデスクトップパソコンがアイドリングしている際の消費電力と大差ありません。さらにディスクへのアクセスが一定時間絶え、モーターが停止した時は28W程度まで消費電力が下がりました。デスクトップパソコンは待機時でも2~3割程度しか消費電力が下がらないのと比べると、専用機ならではと言うことが出来るでしょう。

(注:これは実際の消費電力を計ったわけではなく、デジタルマルチメータにより交流電流を測定しただけである。交流の電力は「力率」が関係するので、電流×電圧がそのまま消費電力とはならない。ここでは単に目安の数字として読んで欲しい。)

 動作時の騒音はデスクトップパソコンと同程度なので、自分がパソコンを使っている時は全く気になりません。ただし、ネットワーク型ストレージは常に電源を入れっぱなしで使用することが前提であるので、自分がパソコンを使っていない時は、多少気になるかもしれません。

●データ転送

 100MイーサネットによりWindowsXPのパソコンと接続し1ギガバイトのファイルを転送してみました。HDL-GTの実力を計るには100Mbpsのネットワークでは帯域が不足していると考えられますが、実際の稼動状況はこの状態に近い場合が多いでしょう。

 パソコン → HDL-GT 2分15秒
 HDL-GT  → パソコン 2分55秒

 2台のパソコン間で1ギガバイトのファイルを転送する場合、だいたい2分で送ることが出来ます。HDL-GTの書き込みはRAIDのデータ操作の分だけ速度が低下していると考えられます。サイズの小さな、多数のファイルを転送する場合には、転送速度はぐっと低下するので注意して下さい(極端に数の多いファイルは、ZIPなどでまとめてしまうのが良いでしょう)。また、複数のパソコンから同時にアクセスした場合もデータ転送速度は低下します。

 なお、HDL-GTではファイル名の長さが全角文字で85文字までに制限されるので、無闇に長い名前のファイルはエラーとなります。

●HDL-GTの活用を考える

 RAID機能のほかにも、HDL-GTは様々な機能を持っています。これらの機能を活用するには、以下の2点を考えなければならないでしょう。

1.データをどの程度まで保護する必要があるか。
2.常にアクセスする必要の有るデータの量はどれだけあるか。

 HDL-GTにはRAID機能があり、一般的にはデータの保護としては十分ですが、仕事上のデータなど、絶対に無くしてはならない貴重なデータは、何重にも保険をかけても掛け過ぎと言うことはありません。HDL-GT単体でも、RAID 5モードよりもミラーストライピングモードの方が安全性は高くなります。さらにセルフバックアップ機能を使い、定期的に外部にデータを書き出しておけば、HDL-GTをさらにバックアップする体制を取ることが出来るのです(ただし、アイ・オー・データ機器の製品で、1テラバイトの容量をそのままバックアップできるeSATAのディスクはありません)。

 カートリッジ式のハードディスクを使用しているので、勘違いしてしまうかもしれませんが、HDL-GTはカートリッジを交換して全体の容量を増加させるわけには行きません。したがって、HDL-GTの容量があふれてしまうような状況になった場合、不急不要なデータを消す以外手の打ちようが無くなります。

 文頭でも書いたように、データ量は常に増加しつづけます。普段アクセスしないデータは、どんどん外部に吐き出しておく必要があります(HDL-GTに接続したeSATAやUSBのハードディスクは、FATフォーマットであれば書き込みが出来ますが、NTFSは読込めるだけであり、書き込みは出来無いことに注意して下さい)。

●結論

 最近では、RAID機能を持ったマザーボードも多数発売されています。パソコン単体としてRAID機能を持たせる場合は、そのようなマザーボードを利用するのが便利でしょう。ただし、複数のパソコンからアクセスされるような、ファイルを集中管理するサーバーを用意するのであれば、ネットワーク接続の専用機を用意するのが確実です。

 RAID機能を持ったパソコンに複数のハードディスクを接続し、ファイルサーバーとして利用することも考えられます。ただし、手持ちの部品が多少利用できる他は、価格や大きさの点でもHDL-GTに軍配が上がります。ホームサーバーとして、また数人のプロジェクトの共用サーバーとして、HDL-GTは非常に応用が利くでしょう。

 RAID機能を持ったファイルサーバーを利用する場合は、どのように運用するかを前もって考慮しておくのが重要になります。1テラバイトのデータを転送するのは、1日では終わらないのですから。

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RAIDモードはどれを選ぶ?――HDL-GT
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プロユースを意識したRAID機能もついた1テラバイトのLANDISK
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